なぜキーボードを見ないで打つ「ブラインドタッチ」というタイピング能力が必要なのか?

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●ブラインドタッチの技術は、必要なのに、その必要性が知られていません。
●「画面をずっと見る」ことは、自分の書いた文章を読み続けるということ。発想が自然と湧いてきます。
●漢字変換のある日本人には、「見ず打ち」は絶対必須。日本人だからこそ、ブラインドタッチは必要なのです。
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●ブラインドタッチの技術は、必要なのに、その必要性が知られていません。

「ブラインドタッチ」という言葉は、どこかで見聞きしたことはある。あるいは、「キーボードを一切見ずに文章を打つことができる人がいる」という事は聞いたことがある。という人は多いと思います。ではしかし、その技術を自分自身が「身につけた方が良い」と思っている人はどのくらいいるかと言えば、それほど多くはありません。

ここでは、ブラインドタッチという技術が なぜ必要で、どうして一般的な技術になっていないのかを、ていねいに解説したいと思います。
あなたが、知っている、あるいは、「なんとなくイメージしている事」とは大幅に異なる話がたくさん出てくると思いますが、「え? そうだったんだ!」と驚きながら、読み物として読んでいただければ助かります。

まず最初に、ごくごく当たり前に、以下の記事を読んでみてください。

タイピングというキーボード能力は、ネットビジネスには必須の技能

冷静に考えれば、とても当たり前の話なんです。でも、その当たり前が、まったくと言って良いほど通用していません。

なぜか?

それは、以下のような「勘違い」が、日本中に蔓延しているからなのです。

ブラインドタッチ習得に関する、大きな「勘違い」の数々。

タイピングというキーボード能力は、「とても難しい技術」と勘違いされている(2013.1.7)
タイピングというキーボード能力は、「習得するのに、ものすごく長い時間がかかる」と勘違いされている。(2013.1.12)
タイピングというキーボード能力は、「8割できてるからOK」と勘違いされている。
タイピングというキーボード能力は、「欧米人にだけ必要」と勘違いされている。
タイピングというキーボード能力は、「キーパンチャーのような入力専門員の技術」と勘違いされている。
この勘違いを、まず修正しないと、ブラインドタッチの必要性や簡単さ、メリットなどはわかりにくいと思います。
(随時書き足していきます。2013.1.5)

上記の「勘違い」を整理するなら、ようは「簡単に身に付く、便利な技能をそうと知らないが故に身につけていない」という話でして、これほどもったいないことはないわけです。



●「画面をずっと見る」ことは、自分の書いた文章を読み続けるということ。発想が自然と湧いてきます。

ブラインドタッチをしていて、いちばん重要だなと思う事は、「自分の書いた文章を読み続けていられる」という事です。私がコピーライターであるという職業的理由だけでなく、文章でつながるネットにおいて、この点はとても大きな意味を持っています。

自分が何を考えているのか? という事を、実は人間はよく分かっていなくて、自分で文章にしてみるとか、誰かに話してみるとか、実際に「発信」してみないと、自分の考えている事自体が整理できないのですね。

文章を書くということは、まさにこの「自分の考えを整理する」という側面があって、たとえば神経症(不安障害)を克服するために日記を書く「日記療法」が存在しているように「自分自身との回線をつなぐ」ということは、精神に対する良い反応を増加させる機能があるわけです。

キーボードを見ずに文章が書けると、「今まさにできつつある自分の文章」を読みながら入力することができます。言葉を選んだり、テニヲハを考えたりする作業を、リアルタイムに把握できる。これは自分にとっての価値観の順位付けを瞬間瞬間に行っていることですから、実はかなり高度な精神作業をこなしていると言えるわけです。

この高度で複雑な作業の最中に「自分の文章」から目を離し、無意味でアトランダムなキーボードの文字を見てしまうというのは、「意味ある行為に無意味な行為をはさみこんでいく」事で集中力は大きく低下します。

同じ時間をかけても、集中して文章と向き合うことができるかどうかで、仕上がりは全く異なってきます。ブラインドタッチができるかどうかで、発想力が大きく変わってしまうところがかなり大きいのですね。

このことを、完全なるブラインドタッチができる人は体感していますから「ブラインドタッチができなくて仕事なんてできるわけがない」と発言される人が多いのです。ただしブラインドタッチができない人が多いと言うこともわかっているので、心の中でしか言わない人もいてますし、それでも仕事は回っているのだから「別にブラインドタッチができなくても仕事はできるよ」と考える人も当然いてます。でも、「ブラインドタッチができない状態に戻りたいか?」と質問すれば、まず間違いなく、「それはイヤ」と言うでしょう。

この、「ブラインドタッチが人間の精神活動に与える影響」の部分こそが、ブラインドタッチのもっとも重要な部分なのです。でも、こればかりは、ブラインドタッチを身につけないと分からない事なので、まだブラインドタッチを覚えていない人には「さっぱりわからないメリット」になってしまうのです。

(2013.1.16)

●漢字変換のある日本人には、「見ず打ち」は絶対必須。日本人だからこそ、ブラインドタッチは必要なのです。

それから、意外に気付かれていないのが「日本語には同音異義語があり、漢字選択のために画面を見なければならない」という、言語構造上の問題です。

漢字変換という作業は、欧米のパソコンには存在しませんから、欧米では、もともと「画面を見ながら文字を打つ」という必要性自体が非常に少ないのです。

しかし、日本語の場合は漢字変換をした結果を画面で確かめなければ、まともな文章になりません。ですから、キーボードを見ずに画面だけを見て文章を打つブラインドタッチを習得している人だけが、「普通にまともに文章を書ける」条件を備えているとも言えるのです。誤変換を残したままの文章を時折見かけますが、あれもまさに、画面とキーボードを繰り返し見ているうちに間違いに気付けなくなってしまった典型ではないでしょうか。

ブラインドタッチができれば、キーボードは一切見ずに文章が打てますから、漢字変換→望んだ漢字を選んで確定までの作業を「文章を打つ」作業として一貫して行えます。だからブラインドタッチが「絶対必須」なのですね。

文章を書いている最中に、キーボードを見ると、この「発音で入力して、正しい表意文字を見ながら選択する」という作業自体が分断されてしまいます。この作業が分断されると、それこそ「流れるような文章」を書くのはかなり困難になってきます

欧米人なら、キーボードを見ているだけで思った通りの文章を入力できますが、日本人にはそれは無理なんですね。文章を書くために漢字を画面で見て、選ばなければならない。だからブラインドタッチを身につけていないと、文章を書くこと自体がとても面倒な作業になってしまうんです。

しかし、ブラインドタッチができれば、それこそ紙の上に文章を書いているような自然な「文章作成作業」が行えるんです。だから、日本人にこそブラインドタッチは必要なのです。この大切なポイントを、しっかりと説明している人は非常に少ないのです。同音異義語が多い漢字表現という独特の文字を持つ日本人にとって、ブラインドタッチは「必ず身につけなければならない文章作成技能」なんです。ところをよーくかみしめて考えてください。

(2013.01.21)

●低成長の時代には、お客さまとの「定期的なつながり」が必要不可欠。「見ず打ち」なしではつながれません。

で、非常に大切な事は、この「見ず打ち」を身につけている人と身につけていない人の間では、実はネットの活用方法が大きく異なってしまう、ということなんですね。それも、特に「ビジネス」の分野で。

たとえば、ブラインドタッチができる人にとっては、メールでお客さまに説明の文書を送るのも簡単だし、メルマガで自分たちのサービスの紹介をしたり、ブログを書いたりするのも簡単ですから、気軽にそういう発信を行えます。でも、ブラインドタッチなどの「見ず打ち」ができない人は、無意識のうちに「発信は苦手」と思ってしまいますから、ついおっくうになる。

まめに接触のある人や、つねに情報をくれる人と、全然情報をくれない人なら、当然マメに連絡する人と仲良くなりますよね? だから、ネットの時代では、メルマガやブログをキチンとやってる人が「お得意様」を増やすことがしやすいんです。

で、「見ず打ち」は、身につけるのは簡単なんですけど、「難しい」と勘違いされているので、本当に素直に人の言うことを聞いて、言われたとおりにキーボード練習をしたような人だけが商売にせよ、人間関係にせよ、「うまくいく」という事になって、格差がどんどん大きくなってしまうんですね。

「難しい」と思いこんでる人は、ゲームタイプのキーボードタイピング練習ソフトで練習して、それでなかなか身につけられなくなったりするわけですから。

そして、これからの低成長時代においては、お客さまの数もなかなか増えず、本当にいつもお付き合いのあるお店やサービスしか使わなくなっていく時代ですから、お客さまと「定期的につながれる」かどうかは、商売の発展を左右する重要なポイントになっていくんです。

このあたりは、私のブログの方でもちょっと書いておりますので、こっちも読んでみてください。

あなたの良さ、全部言わなきゃ、お得意様にはなってもらえない。

(随時書き足していきます。2013.1.9)


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